朝日信用金庫

若手の自由な発想が、DXの可能性を切り拓く。

国内の金融機関で初めて国税関係書類の電子化保存を実現したのを皮切りに、積極的にデジタル技術を活用し、管理書類のペーパーレス化や、営業店職員の業務効率化を進めてきた朝日信用金庫。さらにデジタル化を推進していくために、このほど、デジタル戦略部が発足しました。どんな狙いがあり、どんな構想を描いているのか。DX推進の立役者、デジタル戦略部にお話をお聞きしました。

なぜ朝日信用金庫は
DXを推進しているのでしょうか。

地域金融機関である当金庫にとって、最も大切なことは、地域のお客さまとのFace to Faceの関係を深化させ、質の高いサービスを提供し続けることです。
しかし、時代の変化と共に、お客さまの求める利便性は高まり、金融競争は激化しています。この環境下で、「時代に相応しい業務運営体制の確立・定着」を実現し、「業務改革の継続による生産性の向上」を図るため、DX推進は不可欠な経営戦略となりました。
DXの目的は、単なる紙の削減やコストダウンではありません。デジタル技術を活用することで、業務を徹底的に効率化し、その結果生まれた時間とリソースを、お客さまの課題解決や、地域経済の活性化につなげる業務に集中するためです。デジタル化はその土台を盤石にするものであり、地域密着型金融機関としての使命を果たすための重要な一手なのです。私たちのDXは、「デジタルと対面、Face to Faceのハイブリッド」を目指しています。

これまでのデジタル化の
取り組みと
今まさに
取り組んでいることを
教えてください。

当金庫は、金融業界に先駆けて積極的なデジタル化により業務改革を進めてきました。
具体的な実績としては、平成30年に国内の金融機関で初めて国税関係書類の「保管レス」を実現し、約2,720万枚の書類削減に成功したことで、職員一人ひとりが“紙と格闘する日々”から解放され、お客さまに向き合う時間が増えました。さらに、信金業界で初めて住宅ローンの電子契約サービスを開始し、融資の手続きを大幅に迅速化しています。このスピード感あるDX推進は、コロナ禍において加速し、営業店書類の約9割の電子化を達成。全営業係へのタブレットPC配布も行い、セキュアなリモート営業を可能にしました。
これらの業務改革を継続・推進すべく令和4年2月にデジタル戦略部が設立されました。デジタル技術を活用した金融機関の競争が一層激しくなっている状況で、朝日信用金庫としてどんなサービス、どんな商品をお客さまに提供できるか、現場を知る若い職員を巻き込み、斬新なアイデアを積極的に採用し、金庫として業務改革を推進していくことが出来ていると感じています。具体的には、通勤費申請・年末調整申請や職員向けエンゲージツール等のクラウドサービス導入、SNSの活用、お客さまと金庫職員のコミュニケーションツールであるビジネスポータルの設計や導入等、積極的にデジタル化に取り組んでいます。
現在、重点的に取り組んでいるのは、「お客さま向けデジタル基盤の強化」です。
令和6年12月に、法人と個人事業主のお客さま向けに「朝日ビジネスポータル」を開始しましたが、これは、お客さまと金庫職員のコミュニケーションツールとして、お客さまがよりスムーズに相談や情報交換を行える基盤です。また、令和7年2月からは、「WEB伝票作成サービス」を提供開始。これにより、煩雑だった伝票作成業務のデジタル化を進め、お客さまと職員双方の利便性と効率性を高めています。
これらはお客さまの利便性向上に直結する施策であり、現場の若い職員が中心となって推進しています。今後は、これらのプラットフォームを通じて集まるデータを活用し、お客さまの役に立つ確度の高いデータ活用基盤の構築に注力していきます。

デジタル化の取り組みを行い、
実際に営業店では
どのような声が
挙がっていますか。

DX推進による最大の変化は、営業店職員の「時間」と「場所」の制約からの解放です。
特に、ペーパーレス化の徹底や電子契約サービスの導入は、営業店の事務負担を大幅に軽減しました。以前は、毎日発生する大量の伝票整理や、融資契約時の書類準備に追われていましたが、これがなくなり、お客さまとのコミュニケーションに時間を充てられるようになったと、現場からは喜びの声が上がっています。
また、営業係に配布されたタブレット端末は、金庫外での情報収集や、専門部署とのオンライン会議を可能にし、「訪問先から直接、本部の専門部署と繋いで詳しい説明ができるようになり、提案の質とスピードが格段に上がった」という声も聞かれます。
初めは戸惑いの声もありましたが、わずか1~2年で劇的に業務が変わる「成功体験」を職員全員が体感したことで、今では「もっとこういうシステムが欲しい」といった現場発の積極的なアイデアが次々と本部へ寄せられるようになりました。

デジタル戦略部の
若手職員が感じる
仕事のやりがいを
教えてください。

デジタル戦略部では、年齢や役職に関わらず、自由な発想やアイデアが最も重視されることから、若手職員が中心となって挑戦できる部署になっています。
最大のやりがいは、「自分のアイデアや開発したシステムが、全職員、そして地域のお客さまに直結して使われる」点です。例えば、職員の福利厚生で使用するツールの開発を入庫4~5年目の若手が主担当として牽引しており、その企画力と実現力は本部の管理職からも厚く信頼されています。
金融機関というと堅いイメージがあるかもしれませんが、「そんなの無理だよ」と否定から入らない風土が根付いており、素人発想こそがイノベーションの鍵だと信じられています。
地域社会のDXをリードする信用金庫という、他に類を見ない環境で、スピード感を持って企画・開発に挑戦できること。そして、その成果がすぐに現場の「ありがとう」という声となって返ってくることが、大きなモチベーションとなっています。
当金庫では、令和6年からDX推進に興味を持つ学生向けのDXインターンシップを毎年開催しています。企業でDXを学べる内容のため、学生からは好評をいただいています。これから就職活動をされる学生の方は、挑戦的な環境で“金融×デジタル”の最前線で地域を変える。その一歩を踏み出してみませんか?

今後の展望を教えてください。

「デジタルと対面、Face to Faceのハイブリッド」の深化を追求していきます。タブレットやポータルサイトで集積・分析したデータを活用することで、お客さまのニーズを従来の対面とは「別の角度から、さらに広く深く」理解し、最も適切なタイミングで金庫職員へ提供することで、お客さまとFace to Faceで深化したコミュニケーションが可能になります。デジタル技術はあくまで地域のお客さまのお役に立つためのツールであり、信用金庫ならではの温かいサービスを実現するための武器として、活用を拡大していきます。

DX取り組み一覧

  • 国税関係書類電子化

    入出金伝票画像と取引データをひも付けるシステムを開発し、国税関係書類の電子保存を実現(国内金融機関で初)。約2720万枚の書類を削減し、紛失リスク軽減や保管スペースの有効活用に成功。

  • 住宅ローン・事業性融資 電子契約サービス

    自宅のPCやスマホからいつでも住宅ローン契約手続きができる電子契約サービスを信金業界で初めて開始。さらに事業性融資にも同様の電子契約サービスを拡大。

  • 営業支援システム

    信金業界で初めて、内部API(データ連携の接続仕様)搭載タブレットを営業職員に配布。顧客の取引履歴やニーズ情報などを訪問先で確認できるほか、各種契約手続きなどを電子化。在宅勤務も可能に。

  • オンライン会議システム

    営業担当のタブレット端末にweb会議システム「Live on」を搭載。訪問先から直接、専門部署と接続し、投資信託や事業支援などの詳細な相談が可能。

  • 制度融資(信用保証)の電子化対応

    信用保証の申込みから信用保証書の発行までweb上で完結できる電子受付システムを国内で初めて導入。融資申し込みから実行まで約5日間短縮し、手続きの迅速化・事務負担軽減に成功。

  • ビジネスポータル

    お客さまと営業担当者を結ぶコミュニケーションツールとして、既に1万先以上のご利用があります。お客さま向けサービスとしても預金・借入金残高の照会や、各種書類が閲覧・印刷できる電子交付サービス等の機能があり、お客さまのデジタル化にも貢献しています。

*掲載内容は、インタビュー当時(2025年11月)の内容です。

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